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たなべりょうへいの言葉

ブログ

Vol.48「結婚・披露宴」にて


 お祝い事にお呼ばれする

 事は、素直に喜ばしい。

 

 幸せを分けて頂いた気分で

 余韻に浸って家路に着ける。

 

 宴が閉じるご両家の挨拶は

 何時もながらに心が熱くなる。

 

 心に残るご挨拶があった。

 

 新郎のお父様が、慣例により

 両家を代表してご挨拶される

 事が多い。

 

 その日も代表してお父様が

 マイクの前に立たれた。

 ご挨拶の最後に、述べられた。

 

「新婦のお父様のお子様は、

 お嬢様ばかり、お姉さまも

 嫁がれ、今日が最後の式」

 

「一度もご挨拶されず、娘を

 嫁がされるのは、忍びない」

 

「一言、お父様のお気持ちを

 皆様にお伝え願いたい」と、

 

 新婦のお父様にマイクを

 手渡された。

 

 その瞬間、とても心打たれた。

 

 打合せに無い、突然の新郎側の

 申し出に新婦父は、涙ながらに

 お気持ちを会場に伝えられた。

 

 一瞬の沈黙の後、暖かい拍手が

 深々を頭を下げられた新婦父に

 注がれた。

 

  とても良い披露宴だった。

 

  金屏風の前のご両家に

  私も深々と頭を下げた。

   末永いお幸せを。

 

Vol.47「一心同体」


  「おやすみ○○君」

  「おやすみお父さん」

  「おやすみお母さん」

 子供が床につく時は両親が

 見守り、おやすみの挨拶を

 一人づつ家族全員が行なう。

 

 眠りに入った寝顔に触れながら

「もう、大きくならんでいいよ」

 「すっと、このままで..」

 

 「お父さんが死んだ途端に

  30歳ぐらいに成長しなさい」

 

 育ち盛りの、カワイイ盛りの

 ままでいて欲しいのは、

 親の素直なワガママ..。

 

 子供に内緒で心の内で囁く。

 

 夢の手前の我が子が呟く。

 

 『お父さん、お母さん、

  お爺ちゃん、お婆ちゃんに

  ならないで..』

 

『すっと、このままでいて..』

 

 「どうしてなの?」

 とは、聞かなかった。

 一心同体・思いは同じ。

 

 親子の叶わぬ願いでも

 こころは、充たされる。

 

   ありがとう。

 

  おやすみなさい。

 

Vol.46「わかってちょ~だい」


 夕暮れ迫る校庭で友達と

 時間も忘れて?楽しく?

 遊んでいた小学生の私。

 

 忘れて?!

 校舎の大きな時計に

 チラチラと目を奪われ

 実は、ちょ~時間を

 気にしている。

 

 楽しく?!

 80%は楽しく、20%は

 ちょっと楽しくない状況。

 

 ど~してかしら??

 

 もう、塾に行く時間は

 と~っくに過ぎている。

 

「今日は行きたくない..」

 

 小さな頭で考えている。

 帰って、お袋に間違いなく

 怒られる。

 けれど、下向いて一通り

 説教されたら無罪放免。

 今日は、塾に行かなくて

 すむだろう...。

 

 意を決して、大きな声で

「だだいま~!」って、言う

 瞬間、玄関先で仁王立ちの

 お母様。

 予定通りの下向き&説教。

 計画通りの進行。

 

 しか~し、

『早く塾行ってらっしゃい!』

 

「えっ!うっそぉ~?!」

 

 思わぬ計算違い。

 半泣きで、バックを手に

 重い足を引きずりながら

 自宅を後に..。

 

 あれから、数十年。

 血は争えない。

 DNAは、同じ。

 

「何時だと思っているの!?」

「今日は、塾の日でしょ!」

「早く、行ってらっしゃい!」

 

 息子のおばあちゃんより

 ちょっと迫力ある子供達の

 お母様の連続攻撃。

 

 同じ背中が玄関を開け、

 無気力に遠ざかる。

 

 「いってらっしゃ~い」

 「気をつけて..」

 我が子と一心同体の父の

 小さな声と大きな心の叫び。

 

  「頑張れ~!」

「応援してるよ~!」

 

「お父さんは、お前たちの

 見方だよ~」と、

  大きく手を振る。

 

Vol.45「ピアノ・レッスン」


 クリニック・2Fラウンジでは、

 様々なジャンルのプロの演奏家を

 招いて定期的にコンサートを開催

 しています。

 

 ご来場者の目前での演奏は、

 吹き抜けのラウンジに響き渡り

 素敵な一時を与えてくれます。

 

 私は幼少の頃、ピアノ教室に

 通っていました。

 

   正直、嫌でした..

 

「えぇ~、おまえ男んくせ!

 ピアノとか習いよっとや!」

 と、容赦無き友人の一言。

 

 ピアノ教室の待合室には

 女の子の漫画本ばかり、

 受講生も男の子は私一人。

 

 一人小さくなって待つ私。

 帰りも家路を急ぎ走る私。

 

 そんな世代・時代でした。

 

コンサート前やラウンジでの

お食事前に私自らお耳汚しに

鍵盤を軽くなぞれたら..。

 

   後悔、先に立たず。

 

レッスンを止める前に参加した

演奏会で頂いた特別賞の賞状と

共に記念撮影に収まっている私。

(後日、受賞理由が参加最年少

 だったためと判明)

 

友人の結婚式二次会で、親友に

強要され、唯一人前で演奏。

 

 「今からでも..」

 

  なんて、考えても

 音感の無い自分に断念。

 

  でも、いつか..。