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たなべりょうへいの言葉

ブログ

Vol.74「それでも..あなたが好き...。」


 里親となり、子供達を養育している

 ご夫婦とお会いする機会を持った。

 

 ご夫婦には、実のお子様がいない。

 

 丁度、夕食時、食事が済んだ

 子供達は、順を食器を台所へと

 自らが運ぶ。

 

『美味しかったよ』

 

『ご飯、作ってくれてありがとう』

 

 と、子供達は、口を揃えて言う。

 

「ハ~イ!」と里親の母は、

 食器を受け取る。

 

 正直、とてもビックリ!

 

 なんてお行儀が良く、良い子なの!

 

 そんな私の興奮に食器を洗う

 お母さんから私へのメッセージ。

 

「先生、この子達は、私に

 嫌われたくないんですよ」

 

「何箇所も施設を渡り歩いて、

 今こうして私達夫婦の元にいる」

 

「また、どこかにやられるんじゃ

 ないかと心配なんですよ」

 

「だから、私の気を引こうと

 するんですよ」

 

「そういう事が、自然と

 身についているんですよ」

 

   絶句..。

 

  言葉が見当たらない。

 

  私の足元で、

  私を見上げている子供達。

 

 こんなに小さなのに、人目を

 気遣い、自らの振る舞いを考え、

 毎日を生きている。

 

 選んで、この世にやって来たのに。

 

 何故に、この子達は、愛されない。

 


 抱きしめてもらえない。

 

「でもね、先生、親の悪口を

 言う子は殆どいないですよ」

 

 私は、自らの無力さに立ち竦む。

 

『母と子の絆』を深めたい。

 

   幼児虐待・いじめを

   少しでも減らした。

 

 私とスタッフ・私のクリニックは、

 そのために今後も歩んでいく。

 

 21世紀に生まれる子供達の

 幸せをこころから願いたい。

 

 微力でも頑張りたい。

 

 前を向き、顔を上げて、

『熱意』と『信念』で

 私は、わたしのこれからを歩む。

 

Vol.72「バースディケーキ」


「お誕生日」は、年に1度

 必ずやって来る。

 

 誕生日は、子供にとって、

 ビックイベント!

 

 わくわく・ドキドキ。

 

「おめでとう!」って、

 みんなから祝福される。

 

 この日限りは、少々、

 やんちゃしても

 大目に見てもらえる。

 

 誕生日を家族が祝う。

 

 我家の「誕生日」は、

『感謝の日』でもある。

 

 親が子に感謝する。

 

「お父さん・お母さんに

 選んでくれてありがとう」

 

 子が親に感謝する。

 

『お父さん・お母さん

 アリガトウ..』

 

 私にも誕生日がやって来る。

 

『お父さん、赤ちゃん生まれた?!』

 

『男の子・女の子、どっち??』

 

 子供達からリサーチ・コール。

 

『お父さん、お家で待ってるからね』

 

『お仕事お疲れさまです!』

 

 マイ・バースディも

 残り時間、あと僅か。

 

 玄関開けると、

『お誕生日おめでとう!』

 

 子供たちからのラブコール!

 

『あと、30分しかないよ』

 

『ろうそく点けていい?!』

 

『電気消すよ!』

 

 夜更けに睡魔と闘いながら、

 私の帰りを待っていて

 くれた子供たち。

 

 一緒にお祝いを

 してくれた我が子。

 

 「ありがとう..」

 

 子に感謝。親に感謝。

 


 家族に感謝。

 

 天国に感謝。

 

Vol.73「一番じゃなくていい」


 貫ける青空、こだまする歓声。

 

 運動会シーズンがやって来た。

 

 私も診察の合間をぬって、

 子供たちの運動会に足を運ぶ。

 

 この日のために一生けんめい

 準備した子供達のガンバリが

 観客の心を打つ。

 

 恒例のかけっこ。

 

 みな真剣な表情で一列に並ぶ。

 

 待ち構える

 ビデオ&カメラの列・列。

 

 よ~い、ドン!

 

 スタートダッシュ良く

 トップに躍り出る男の子。

 

 しかし、カーブで次々と

 後続の同級生に追い越される。

 

 結果は、ブービー。

 

 ガッツポーズの一等賞の

 お友達とは対照的に

 俯く男の子。

 

 肩を落として、体操座り。

 

 からかう同級生。

 砂を投げて応戦。

 目元に涙。

 

「一番じゃなくていい」

 

 一生けんめい頑張った。

 

 あなたのお母さんは、

 私の隣で誰よりも大きな声で、

 あなたを応援していましたよ。

 

 誰よりもずっと、拍手を

 送っていましたよ。

 

「一番じゃなくていい」

 

 あなたは、とても頑張った。

 

 みんな、知っている。

 

 だから、一着じゃなくても

 あなたは、『一番!』

 

Vol.71「お金で買えなかったもの」


 クリニックをオープンするに

 あたり古い建物を壊す事となった。

 

 荷物を整理している際、

 古い大きな箱が出てきた。

 

 中を開けると、きちんと整理

 された、たくさんの絵や作文、

 様々な作品が収納されていた。

 

 私の幼稚園・小学校の思い出の

 品々であった。

 

 懐かしさと共に、有難さに

 こころ一杯となった。

 

 当時、小学生の私が自分の将来の

 ためにきちんと「思い出」を

 整理整頓・保管した訳でははい。

 

 亡きおばあちゃんからの

 素敵なプレゼントであった。

 

 思いやりと愛情のいっぱい

 詰まった箱が大切に大切に長い間、

 私を見守ってくれていた。

 

 私の子供もその頃の私と

 同じ歳へと成長している。

 

 我が子に父の「子供時代」を

 ひとつひとつ見せてあげたい。

 

 その大切さを教えてあげたい。

 

 やがて、子供たちが成長し、

 自らが対面する「思い出」を

 私も作ってやりたい。

 

『お金では買えなかったもの』が

 私の眼前にはある。

 

『お金では買えなかったのも』を

 子供たちに伝えていきたい。

 

「絶え間ない深き思い」を

 注がれた私は、

「果てなき愛情」で、

 我が子へ贈り続けたい。