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たなべりょうへいの言葉

ブログ

Vol.109「ゴメンなさい」


「明日の時間割は、済んだの?」

 と、就寝前にゲームに

 夢中な息子に父が一言。

 

 重たい腰を上げて、

 ゲーム片手に

 ランドセル・オープン。

 

 次々にポンポンと、

 教科書をランドセル周りに

 集合させる。

 

「ちょっと、まったぁあ~!」

 と、お父さん。

 

 息子、キョトンと

 ゲームまで中断。

 

「本に謝りなさい」

 

「投げて、すいませんと

 言いなさ~い!」

 

 息子、素直に教科書様に

『ゴメンなさい..』

 

 首振るお父さん、

 意識が足りな~い!

 

『投げて、スイマセン、

 もうしません』

 

 子供が本を抱きしめて、

 やっと無罪放免。

 

 ものを無下に扱ってはいけない。

 

 なにものにも「命」がある。

 

『大切なこと』を子供たちに

 何度も何回も語り掛ける。

 

 一緒に考える。

 

『お父さん!ごめんなさいは?』

 

「あっ、ゴメンなさい..

 もうしません..」

 

 時には、私自身が反省。

 

 いとおしく思いやる気持ちは、

 自分の周りのすべてのものに注ぐ。

 

 ゴメンなさい..。

 

 こころを言葉にして、

 身体から外へ放つ。

 

 言葉にして、届ける。

 

 何回も、何回も。

 

 とっても、とっ~ても

 大切なこと!

 

Vol.108「忘れてた」


『先生、いつ赤ちゃんは、逢いに

 来てくれるんでしょうね~』

 と、臨月のお母さん。

 

 そんなお母さんの問いに、

 私はいつも、こう応える。

 

「今晩、お腹の中の赤ちゃんと、

 よく話し合ってみて!」

 

「お母さんの意見を赤ちゃんに

 伝えて、赤ちゃんの気持ちも

 訊いてあげてね!」

 

 そんな折、その会話を聴いていた

 赤ちゃんは決心したのか、

 陣痛スタート!

 

 お母さんは、ちょっと想定外、

 心の準備が、不十分。

 

 押し寄せる陣痛の波に、

 やや孤軍奮闘的状態。

 

 お母さんへスタッフと

 私からのメッセージ。

 

「あんな逢いたかった赤ちゃんと、

 もうすぐ逢えますよ」

 

 次の瞬間、目を閉じたママが、

 静かに眼を開く。

 

『そうだ..忘れてた...』

 

『赤ちゃんも私と一緒に

 頑張ってるんだ』

 

『私が酸素をいっぱい送らなきゃ』

 

『陣痛の合間に休憩しなきゃ、

 赤ちゃんも休めないんだ』

 

 赤ちゃんも頑張ってる!!

 あんなに小さくて、

 か弱いのに、

 私以上に痛い思いを

 しているのに!

 私に逢いたくて、

 一緒に頑張ってる!!!

 

 人生で初めての

 母と子の共同作業。

 

ありがとう、赤ちゃん。

ありがとう、お母さん。

 

Vol.107「おバちゃん」


 私は、年齢的には、

 中高年である。

 

 子供も妻もいる。

 家庭も仕事もある。

 

 スタッフは、10代から60歳を

 越える様々な年齢層がいる。

 

 即ち、母のような年代から、

 同年代、我が子世代までと

 クリニックを共有している。

 スタッフとあらゆる

 共感を持ちたい。

 

 それが、私の望み。

 

 よって、特に10代のスタッフ

 との「感覚的」会話には、

 情報収集が不可欠。

 

 家のカアチャンに色々訊いても

『なにそれ?!』状態。

 

 家内も既におバさん世代。

 

 私でも知っている世俗的な

 出来事すら知らない事もしばしば。

 

 小学生の息子達は、

「お姉ちゃん」世代の若い

 スタッフとは、興味の対象・

 次元が異なりアウト。

 

 ならば、息子のお姉ちゃん

 世代の会話に何気に聞き耳立てて、

 さり何気無くチェック。

 

「これ?なんてドラマ!?」

「主演のこの人、誰?

 なんていう人?!」

「その着メロ、誰の曲?」

 

 おじさん・私は、見えない所で、

 直ぐにメモに記す。

 

 だって、すぐ忘れちゃうから..。

 

 ちょっと、ひと苦労。

 

 私の苦労など、知るよしも無く、

 共に談笑する世代達。

 


 でも、それが楽しい、嬉しい。

 

 実は、苦労でも、何でもない。

 

 私は、すべてのスタッフを

 こことでしっかり抱き締められる。

 

 だから、一緒に居る。

 

 オジちゃんでも、

 オバちゃんでも、いいよ!

 

 あなた達と共感できる事が

 シアワセ。

 

Vol.106「あらっ・まあぁ」


『あらっ~!』と、大きなお口。

 

『いけませぇ~ん!』と、

 眉間にシワ寄せる。

 

「いやだわぁ~、この子ったら..

 アハハ...」と、

 ちょっと引きつり笑いのお母さん。

 

 スタッフもついつい愛想笑い。

 

 妊婦健診に付いて来た、お口が

 達者なお姉ちゃんの爆弾?発言。

 

 子供は、何でも見ている・

 聴いている・分かってる。

 

 日常の無意識に出ているお母さんの

 言動をしっかりチェックしている。

 

 大好きなお母さんのまねごと。

 

 ちっちゃな天使は、

 状況も、意味も分かんない。

 

 ただ、いつものお母さんの

「まね」をしてるだけ。

 

『せんせい!』

 

「なぁあ~に?」

 

『あのね、お母さんがね、

 ○△□でね、■▲って、

 言うたらいかん!って、

 言わしたよ!』と、

 内緒話なのに、ニッコリ告白。

 

「そうねぇ~、でも、それは、

 ないしょよ」と私。

 

 無防備なお母さん。

 

 我が子にアイ・コンタクト。

 

 でも、『?!』なお子ちゃま。

 

 何も知らないと思ったら、

 おお間違い。

 

 子供は、親以上に私達を

 見つめていますよ。

 

Vol.105「区民・大運動会」


 心配していた雨もなく、

 曇り空もお昼頃には、

 晴れ間が覗く。

 

 恒例の区民・運動会。

 校区内の町内対抗戦。

 

 各町のテントが運動場を

 ぐるりと取り囲む。

 

 クリニック・フタッフも参加。

 

 毎年、新人が町内の

 貴重な戦力として参戦。

 

 私も昼前に応援へ。

 

『いけぇ~!走れ~!!

 抜け~!!!』

 

 丁度、町内対抗レースの真最中。

 

 応援にも自ずと力が入る。

 

 声の限りに大熱戦。

 

 テント下でも、額に汗した

 熱いバトルの応酬。

 

 小学生から大人まで。

 男女を問わず、一致団結。

 

 私は、テントを離れ、

 歩道橋の上から仲間たちを、

 みんなを観戦。

 

「いいなぁあ~、

 とっても良い感じ..」

 

 こんな風景がいつまでも、

 続いて欲しい。

 

 肩を抱き合う大人。

 一緒に戯れる子供たちの集団。

 

 我が町は、2年連続の総合優勝!

 

『先生!今から祝勝会ですけん、

 一緒に来んですか!!』

 

 世代は受け継がれ、

 この子達が大人になっても、

「大運動会」を伝えて欲しい。

 

 その時も、歩道橋の上で、

 み~んなにエールを送りたい。