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たなべりょうへいの言葉

ブログ

Vol.208「先生・・逢いに来たよ・・・」


ある一人の女性が・私のクリニックを受診。

診察の結果・妊娠七ヶ月。

まだ、どこにも病院にかかっていなかった。

 

話を聴く。

彼女は・東京出身。

両親は・既に離婚。

 

母と共に生活していたが・後に家を飛び出す。

訳あって・九州の地へ。

 

東京で・ある男性と出逢うも・彼は一人

彼女を残して・故郷九州へ。

 

やがて・彼女自身・妊娠に気づき

彼を追って・南へ。

 

彼女は・その日以来

クリニックを訪れなかった。

 

それから約一ヵ月後の休診日。

ふらりと彼女が・私の元に現れた。

 

「どうしてるの?」私の問いに。

『東京へ帰ります』

『父が一緒に住もうと言ってくれたので・・』

 

大きなお腹で・彼女は・私に呟いた。

「良かったね・・」と・私は・彼女に返す。

 

人には・様々な出逢い・廻りあわせ

人生があるのだろう。

 

お腹の赤ちゃんは・彼女をお母さんとして

選んでやって来た。

 

彼女と同様に・赤ちゃん自身も

幸せになりたいと想っている。

 

彼女と同様・赤ちゃんもハッピィな

「これから」を望んでいる。

 

母と子が・二人が・共に価値ある日々を

送っている事を願って止まない。

 

選ばれた・あなただから。

あなたも・嘗て・選んでやって来た

人なのだから。

 

Vol.207「日曜日の朝」


私は・中学高校時代の6年間を

全寮制の学校で過ごした。

 

12歳。

親元離れて・寮生活。

 

基本「自分の事は・自分でする」システム。

 

中1から高3までが・同じ寮で生活。

 

学生服も不慣れな小学卒業生には

高校生は“見上げるおじさん”だった。

 

礼節に厳しい学校。

 

日曜日の朝。

決まった時間に朝食が始まる。

 

先輩達が・寝癖頭と大きな欠伸で

食堂に座る前に・・。

中学一年生には・大事なお仕事がある。

 

ブレックファーストのセットアプ。

お皿を並べ・コーヒーやパンをセット。

回数を増す毎に・先輩たちの要求も

次第に高くなる。

コーヒー党にも・ブラック派&シュガーのみ派&

シュガー・クリーム派がいる。

コーヒーが嫌いな方は・牛乳・紅茶を

ご希望される。

 

一人一人の“好み”をチェック&把握。

頑張っちゃうと“ご指名”まで・ついちゃう。

指名が増えても・同級生には・あんまり

自慢にはならない・・。

 

熟練すると・先輩が席に着いた瞬間に

絶妙なタイミングで・トーストが

焼きあげる奴がいる。

 

セットアップ終了。

 

大きなお兄ちゃんたちを・我々は

直立不動で・待っていた。

 

お兄ちゃん登場。

 

「おはようございます!」と元気に朝のご挨拶。

 

サービス開始。

日曜日の朝がスタートする。

 

Vol.206「ママ~」


『ままぁあ~』

「はぁあ~い」

 

『ままぁあ~』

「はぁあ~い・ここよぉ~」

 

お母さんの検診について来た

2歳のお姉ちゃん。

 

ベットに休むお母さんの足元で

母に添う小さなお姉ちゃん。

 

母との僅かな距離の隙間に・少し不安が募る。

 

『ままぁあ~』

 

幾度となく、母に呼び掛ける子。

 

「はぁあ~い」

「ママはここよぉ~・だいじょうぶよぉ~」

 

その度、応える母。

 

不安と安心感。

 

母の声があれば、子は安堵する。

 

『ママ~だいじょうぶぅ?』

『イタクなぁあぃ~』

 

心配顔のお兄ちゃん。

 

「だいじょうぶ!イタクないよぉ~」

 

優しく返す母。

 

「お兄ちゃん・やさしいねぇ~」

 

頭を撫でる私。

 

『ままぁあ~』

「はぁあ~い」

 

そのやりとりが・とても・私のこころを癒す。

何気ないやりとりに・私も安堵する。

 

Vol.205「朝陽・夕陽・・」


そう謂えば、「朝陽」を最近見ていない。

そうだ・・そう謂えば「夕陽」を

ずっと見ていない。

 

と・・ふと突然・・想った。

 

早起きして・冷たく新鮮な空気吸って

朝露の中・朝陽を拝みに行ってない。

 

夕方散歩して・水平線に沈む夕陽を

波の音聞きながら・砂浜で眺めていない。

 

時間がないから?忙しいから??

ダカラ出来ない???

 

それは・きっと違う。

本質は・こころの問題だと感じる。

 

時間は・みな平等。

勿論・当然

「時間は無いものではなく・作るもの」

 

毎日歩む路。

そこには・季節の移り変わりもあるはず。

いつもの道端に・小さな花も咲く。

 

その日常に・流れる時間の中に

身を置く自分に・しっかりこころを宿す。

 

朝陽に・深呼吸を。

夕陽に・佇み・身を委ねよう。

 

こころを忘れない・忘れてはならない。

 

Vol.204「テニス大会」


テニスを始めた我が子が・年月を重ね

大会に参加するようになった。

 

大会は・地区・市・県・九州大会と

その規模は様々。

 

いつも練習しているコートとは違う場所で

いつもの仲間たちとは異なる。

初めて見る対戦相手とのゲーム。

 

大会・試合という・未経験ゾーンへの挑戦。

 

初めて体験する緊張感。

 

先行逃げ切りのゲーム・逆転負けの試合

シーソーゲームや逆転勝ちの達成感。

 

勝って喜び・負けて悔しさを覚える。

 

予選で敗退もあれば・本選まで進み

更にレベルの高い相手との熱戦。

 

敗戦後は・勝者たちの試合を・熱心に観戦。

 

家内からリアルタイムに届く・試合経過。

 

帰宅後の息子たちに「どうだった?」と

素知らぬ顔で・私は訊く。

 

気持ちは・ハイ&ローのキッズ。

家内は・勝敗に一喜一憂。

 

私からの家内へのアドバイス。

「なんでも経験!子供は・子供で

何かを感じ・学び取ってる」

 

大人の感性とは異なる・成長期のこころは

きっと何かを掴んでいる。

 

負けて良し!勝って良し!

泣いて・笑って・・。

 

お風呂入ろう!