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たなべりょうへいの言葉

ブログ

Vol.303「かいおう」


魁皇。

 

大相撲力士。

 

最もおすもうさん・らしいおすもうさん。

 と・私は想う。

 

力士らしい力士。

 

四股名も良い。

 

三十七歳。

 

「相撲界では年寄りでも・実社会では現役バリバリの歳」。

 インタビューでの彼の弁。

 

威風堂々。

 

まだまだ・これから。

 

生涯戦歴・千勝も目の前。

 

行け!九州男児。

 

Vol.302「卒業」


母は・朝から美容室。

 

息子は・のびのびお着替え中。

 

息子の百倍気合のお母さん。

 

いざ出陣。

 

卒業生入場前から・うるうるママ。

 

    卒業。

    15の春。

 

「どうだった?」と・父。

 

『うれしい・・悲しい・・少し寂しい・・』

『三年間は・あっと言う間だった』と・息子。

 

おめでとう。

 

あなたの未来は・限りなく高く澄んでいる。

 

Vol.301「約束」


『生まれる!生まれるぅ~』

 

『ねぇ~・先生・今日生まれる?』

5歳のお兄ちゃんは・ちょっと興奮気味。

 

「まだ・まだよ」と・母。

 

『土曜日に生まれるって・言ったじゃん』

 

おなかの中をごにょ・ごにょ動く弟君に

お兄ちゃんは・どきどきワクワク。

 

『なんで・まだ生まれんとぉお~』

 

「それはねぇ・雪が降ったから・・」

「寒いから・引っ込んじゃった・・」と・私。

 

『そっかあぁ・・』と・兄。

『じゃぁあ!いつ!?!』

 

「赤ちゃんに訊いてね!」

 

『うん!バイバ~イ・先生~』と・駆け足兄ちゃん。

 

Vol.300「スヌーピー」


父が以前出張から・ぬいぐるみを抱えて帰宅した。

 

飛行機の中でも大事そうに抱えていたと・母が話していた。

 

妹へのプレゼント。

 

当時小さな彼女は・そのぬいぐるみを・とても大切にしていた。

 

いつも・彼女のそばに。

愛称・ピーちゃん。

 

ぷくぷくしていたピーちゃんが・いつの間にか・ほっそりと。

色白だったのに・やがて・地黒に。

 

手足は・離れ・・。

最後に・耳だけが残った。

 

それでも・耳だけピーちゃんは・小さな妹といつも一緒だった。

 

ピーちゃんとの別れは・彼女の成長の証であった。

 

外来に・同じような女の子・・。

 

ピーちゃんの親戚みたいな一片を・大事そうに抱えている。

 

『これじゃないと・駄目なんですよぉ~』と・お母さん。

 

「当ったり前だよねぇ~」と・私。

 

小さな女の子は・にこっと私に頷いた。