今日のよか

<毎週更新>良平院長のコラム

Vol.891「贈り物」

社会人となった息子が初任給を頂いた。
後日両親にプレゼントが届けられた。
リボンの付いた赤い箱。
家内と私にペアのタンブラー。
グラスには「2021」の刻印がされていた。
彼にとって・私たち両親にとって記念の年。
『一生使わないで飾っておく』と家内。
「今日から毎日使おう」と私。
意見は違えど想いは同じ。
ありがとう。
嬉しい。
幸せ。

Vol.890「奇跡」

日々妊娠された方がクリニックへ診察に訪れる。
でも同じように妊娠できずに悩み・相談にいらっしゃる方も少なくない。
妊娠して順調に経過し・臨月を迎え元気な赤ちゃんと対面するお母さんもたくさんいる。
けれど流産・早産する人も存在する。
妊娠することは・当たり前じゃない。
無事に出産することも当たり前じゃない。
妊娠も出産も奇跡なのだ。
その事を私たちは知るべきである。
知っておくべきである。
奇跡に感謝。
命に畏敬。

Vol.889「小さな『つ』運動」

たなべクリニックファミリーは朝一堂に会して・一日をスタートする。
そこで・あるスタッフのおもてなしのこころが披露された。
「わたしはいつも言葉の最後に小さな『つ』を付けます」。
「そうすると語尾が上がり自然と笑顔になれます」。
「ありがとうございますっ!」。
「おはようございますっ!」。
なるほど。
素敵!
早速今からみんなで意識しよう。
常に笑顔。
常に寄り添う。
ホスピタリティ・マインドを更に高める。
今日も一期一会に全力。

Vol.888「ちょっとだけ」

幼き我が子と外出。
一人はおんぶ・もう一人は手を引いて。
買い物でも病院でも児童クラブでも。
ほんのちょっと手を貸してくれる人がいると・とても嬉しい。
とても助かる。
ほんのちょっとのサポートで・とても救われる。
誰かのどこかでの小さな支援が・親子を救う。
そのほんのちょっとの手助けが有難い。
ちょっとだけ。
それに何度救われて来ただろう。
ちょっとだけの繰り返し。
ちょっとだけの積み重ね。
その支援に感謝。
私も手を差し伸べる。
ちょっとだけがどれだけ有難いか知っているから。

Vol.887「不動心」

私は産科医。
私の勤務体制は基本・24時間365日。
トイレに入る時も入浴する時も・片時も携帯電話を離さない。
そんな生活を30年以上続けている。
『先生・大変ですねぇ』。
『ホント・頭下がります』。
知人は口を揃えて・私を労う。
大変だけど・嫌じゃない。
とても楽しい毎日。
使命感がある。
お役目がある。
生命の誕生に立ち会える尊さは・何ものに換え難い。
生涯現役。
頂いたお役目を果たすのみ。


Vol.886「想いには想いを」

キッチンスタッフが退職した。
短い期間ではあったが・とても美味しい食事を毎日提供してくれた。
彼女が作る食事を入院患者様はとても楽しみにしてくれていた。
退職の日。
彼女から素敵なプレゼントが配られた。
お手製のお菓子と感謝のメッセージカード。
スタッフ全員にひとつずつ包装されていた。
後日スタッフ一人一人から感謝のメッセージカードが彼女に届けられた。
彼女は大切なたなべクリニックファミリー。
一期一会。
想いには想いを。
ありがとう。
また逢う日を楽しみに。

Vol.885「う○ち」

腰痛に悩まされる妊婦さんは少なくない。
よって・骨盤矯正ベルトをお勧めしている。
私も長年骨盤矯正ベルトを愛用している。
私はベルトを利用するようになり・便通が良くなった。
毎日快便である。
それが嬉しくて・その事をスタッフにも報告した。
『良かったですね・先生』。
「実は・私もそうなんですよ」と・スタッフ。
スタッフと・う○ちの話も出来る事が正直私は嬉しい。
何でも話せる。
こころ許せる関係は・とても幸せ。
今日も便通良好。
報告しなくちゃ。

Vol.884「すもう」

息子がやんちゃ盛りの頃よく相撲を取った。
私が大きく投げられ転がり負けると・とても喜んだ。
「強いなぁあ~」の父の一言が更に熱戦を盛り立てた。
彼が成長し・高校生となった。
久しぶりの再戦。
がっつり四つに組むと・力強い彼の引きに後ずさりした。
手加減しながら父と組む息子。
大きくなった。
立派になった。
頼もしくなった。
真っ直ぐ伸びよ。
父はいつでも迎えうつ。

Vol.883「オンライン」

スマートフォン。
この小さな箱が世界と通じている。
日本の九州の小さな田舎町に暮らす私。
私はここにいて世界中の会った事もない人々と会話できる。
地球上の行った事のない場所の風景を体感できる。
とても素晴らしい事であると感じる。
けれど少し怖い気もする。
小さな箱の扉を開けるのは私。
勇気と好奇心と良識を持って・扉を開けよう。
決断はいつも自分自身にあるのだから。

Vol.882「ゆりかご」

赤ちゃんがお母さん・お父さんに逢いにきてくれた。 
けれど・産声のない天使だった。
三人で旅行したかった。
我が子の写真を抱いて飛行機に乗った。
連れて来てあげれなかったと涙した。
すると・一人のキャビンアテンダントが歩み寄った。
我が子の話をした。
飛行機を降りる際・たくさんのおもちゃと搭乗員全員の
メッセージカードを贈られた。
ホテルにチックインして・部屋に入った。
我が子の写真を飾った。
客室係が尋ねたので・我が子の話をした。
食事に出かけ・レストランに入店した。
テーブルに写真を置き・我が子にはお子様ランチを注文した。
注文を受けた店員に我が子の話をした。
三人分の料理が運ばれてきた際「三人でお写真撮りましょう」と
店員が声を掛けた。
食事を済ませホテルの部屋に戻ると・我が子の写真が
たくさんの花で飾られていた。
両親の深い悲しみを私たちは・100%共有できない。
けれど・寄り添うことはできる。
きっとできる。