今日のよか

<毎週更新>良平院長のコラム

Vol.1084「恋ばな」

遅くに帰宅。
家内が私の帰りを待っていた。
遅い夕食。
箸を進める私に妻が話しかけてきた。
独身時代の話。
もぐもぐしながら傾聴する夫。
懐かしい思い出に花咲く妻。
独身時代の恋ばなの話題となった。
交際を申し込まれた話。
知人から息子さんを紹介された話。
楽しそ~に語らう彼女。
リアクションに困る私。
賛同しにくいテーマ。
でも・・。
いいよ。
だってあなたは今・私の目の前にいるんだから。
ご飯美味しいよ。
今日もありがとう。
ご馳走様。

Vol.1083「甘える」

幼き頃。
私たち兄弟は・おばあちゃん子だった。
二人共おばあちゃんが大好きだった。
私は甘えたくて・駄々をこねていた。
駄々をこねて泣き止まなかった。
なぜなら・・。
泣き止まないと・おばあちゃんがずっと傍にいてくれたから。
こころでは嬉しくて・うそ泣きをしていた。
私と弟とおばあちゃんの三人で・よく川の字になって寝ていた。
二人共おばあちゃんにこちらを向いて欲しくて・我が儘を言っていた。
おばあちゃんは・困り顔で上を向いて寝ていた。
甘えられる存在がいる事は・とても大切だと感じる。
甘えたい時に思いっ切り甘えられる人がいる事は・とても大事である。
こころから感謝している。
大切な・こころの宝もの。



Vol.1082「訓練」

毎年防火設備会社の担当者をクリニックにお招きする。
防火訓練・講習である。
毎年確認する内容もあれば・新たな情報・知識もある。
毎回緊張感を持って参加している。
「目標1分!」という講話があった。
○火元確認
○初期消火
○119番通報
この3つを1分以内にする。
訓練すれば・可能であると教えられた。
よし!
練習・練習。
備えあれば・憂いなし。

Vol.1081「あなたと」

美味しいもの食べたい。
旅行に行って・絶景みたい。
感動・感激したい。
けれど・・。
一人じゃ寂しい。
感動・感激を共有したい。
共有したい人がいる。
大切なのは・・。
何を食べるかより・誰と食べるか。
何処へ行くかより・誰と行くか。
あなたと食べたい。
あなたと行きたい。
私には・大切な人がいる。

Vol.1080「だだこねる」

休みの朝。
家内におはようの挨拶。
紙バックのドリップコーヒーを自身で準備。
初めて飲む新発売のコーヒー。
楽しみ。
お気に入りのマグカップにドリップコーヒーをセット。
セット・・。
上手くいかない。
あたうた。
家内の視線。
余計あたうた。
家内介入。
よけいイライラ。
朝から夫婦の押し問答。
地団太踏む私。
驚く妻。
『結婚して初めて・駄々こねるあなたを見た』とお口ぽっかり。
駄々こねてやった。
ちょっぴり恥ずかし。
ちょっぴり嬉し。
美味しい。
コーヒー美味しかった。


Vol.1079「じゃない」

「大丈夫?」って聞くと・・。
『大丈夫』って答える。
「ホントに大丈夫??」って尋ねると・・。
『大丈夫・・』と小さく返ってくる。
大丈夫じゃないよね。
大丈夫じゃないなら・・。
大丈夫じゃないって・言っていいんだよ。
甘えていいんだよ。
強がらなくていいよ。
あなたは守られているんだから。
無理しなくていいよ。
私はいつもあなたを想っているよ。

Vol.1078「大丈夫」

愛車の給油のためにガソリンスタンドへ。
『いらっしゃいませ!』。
元気なお兄ちゃんの誘導でピットイン。
『車の窓拭きは大丈夫でしょうか』。
元気な問いかけに「大丈夫です」と答える。
『大丈夫って・拭くのか拭かないのか・どっちですか』。
車内を覗き込む青年。
「?!」な私。
あなたが大丈夫?って・聞くから大丈夫って答えたのに・・。
と・こころで呟く私。
「お願いします!窓拭いて下さい」と返答。
大丈夫って・・。
よく言うよねぇ~。
よく使うよねぇ~。
”はい”とも”いいえ”とも・とれるよねぇ~。
曖昧だねぇ~。
誤解招いちゃう。
反省・反省。
気を付けよう。
大丈夫は・大丈夫じゃない。

Vol.1077「ホスピタリティ」

私たちたなべクリニックスタッフは・たなべクリニックの大使である。
院内外でも大使。
家庭でも大使。
だから・自分以外は全て顧客と考える。
スーパーで買い物。
傍で一人泣いている小さな子。
迷子らしい。
抱っこする。
家族を探す。
お母さんらしき人を見つける。
子どもも泣き止み・安堵の表情。
笑顔で別れる。
後日その方が来院。
思わず目が合うスタッフ。
改めてお礼を言われる。
外でもすてき。
中でもすてき。
私たちは大使。

Vol.1076「ロス」

あるテレビ番組を観た。
パン工場前にパンの自動販売機がある。
店頭には出せないパンを低価格で販売している。
少し形が崩れたパン。
ちょっとだけ焦げ目がついたパン。
味は同じ。
でも店頭には並ばない。
形が不揃いなきゅうりたち。
袋に詰められ・安価で店頭に並ぶ。
味はもちろん美味しい。
いつも自動販売機のパンを購入する常連客。
「味は同じだし・形は気にしない」。
笑顔でインタビューに答えていた。
いつの頃からか・見た目重視となった。
考え直そう。
私たちは・命を頂いて生きているのだから。

Vol.1075「35年前」

35年程前。
私はある国立病院に勤務していた。
歴史のある建物だった。
長い渡り廊下があった事を記憶している。
当時独身だった私は・良き医師になりたくて日々精進を重ねていた。
幾度となく・暗い渡り廊下を行き来していた。
そして今・その病院に息子が勤務している。
機会があり病院を訪ねる事が出来た。
息子に案内され・記憶を辿りながら院内を歩いた。
病院の殆どは新しく建て替えられ・立派な医療施設となっていた。
長い渡り廊下は残っていた。
あの日・あの時。
一生懸命頑張って・往来していた渡り廊下。
今息子と共に並び歩く。
あの日・あの時の私に伝えよう。
あなたは再び・この長い廊下を大切な家族と共に歩む事を。

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