今日のよか

<毎週更新>良平院長のコラム

Vol.1014「透明なメッセージ」

母子家庭。
母が仕事の間はおばちゃんが孫の世話をする。
母は仕事帰りにおばあちゃん宅に娘を迎えに行く。
母の足音。
娘は炬燵の中に隠れる。
母を少し困らせたい・母に私を探して欲しい。
今日一日頑張った私を抱きしめて欲しい。
娘から母への透明なメッセージ。

兄妹の二人の子供たち。
両親は兄の野球チームの観戦に夢中。
自慢の息子を中心に毎日が動く。
娘の突然の歩行障害。
原因不明。
「私を見て欲しい」と願う妹のこころの叫びだった。
娘からの透明なメッセージに両親は気づく。
今では元気に走り回る妹。

見逃してはならない。
透明なメッセージ。


Vol.1013「お役目」

産婦人科は24時間・365日体制で患者様を守っている。
よって私も基本24時間・365日体制である。
トイレで用を足す時もお風呂に入る時も片時もスマホを離さない。
ベットサイドには・いつもスマホが充電されている。
就寝して・30分で電話が鳴る時もある。
寝れない・食べれない時も当然ある。
しかし・・。
生命に関わる仕事は尊い。
何ものにも替え難い。
お金や個人の欲求より・尊いものがある。
お役目。
お役目を果たす。
そこには感動と感激と感謝がある。
その一念で今日も過ごす。

Vol.1012「真理」

子供たちの成長。
その過程には・こころの成長がある。
こころの葛藤もある。
親として・子育てに思い悩む日々もある。
思春期の娘への対応に悩むスタッフ。
同僚のスタッフが傾聴する。
自身の経験を元にアドバイスをする。
そんな親を傍らで見ていた息子からの助言。
「お母さん!ご飯いっぱい食べたらいいよ」。
「そして・美味しいって言えばいい」。
思わぬ息子からの一言。
なるほど・・。
深い。
真理あり。
子も成長。
親も成長。
互いに想い・前に進む。

Vol.1011「唐津くんちは世界一」

10月に入り秋風に乗って・唐津くんちのお囃子が耳に届く。
クリニックでは・・。
2階ラウンジの大きなガラス窓にメッセージポスター。
随所にミニ曳山たちが勢揃い。
唐津くんちは世界一。
血沸き・こころ躍る。
もうすぐ唐津っ子が躍動する。

Vol.1010「手紙」

手紙。
メールや電話ではない。
手紙で伝いたい時が・私にはある。
あの人には・手紙で伝えたい。
そういう想いを抱くと・ペンを執る。
想いを届けたい。
これからもペンを握る。

Vol.1009「応援」

赤ちゃんが逢いにくる。
お産にお父さん・お兄ちゃん・お姉ちゃんが立ち合い。
お母さんの傍らには・お兄ちゃんお姉ちゃんが描いた「応援旗」。
「がんばれ~!大好き!」のメッセージが赤ちゃんとお母さんを応援している。
お兄ちゃんお姉ちゃんは・お腹の中の赤ちゃんに絵本の読み聞かせをしていたらしい。
赤ちゃん・元気な産声を上げる。
お兄ちゃんお姉ちゃん・お父さん・にっこり。
お母さんもにっこり。
赤ちゃん・一番うれしい。

Vol.1008「無医村」

勤務医の頃・山奥の無医村地域に健康診断事業で伺った。
役場の一部を開放した簡易診療所に・地域の方々が集った。
訪れた方の多くは・ご高齢者だった。
他愛のない会話と診察。
その地域では・毎朝玄関前に黄色旗を掲げるらしい。
「今日も元気です」のサイン。
毎朝役場の職員さんが・旗を確認する。
幸せの黄色ハンカチのよう。
今日も旗が掲げられていますように。

Vol.1007「研鑽」

私が医者になりたての頃。
毎日が学びと気づきの連続だった。
一人前になるために・日々努力していた。
大切なノートがある。
積み重ねていく経験と知識を綴ったノート。
医師としての私の成長が・そこには詰まっている。
私はそのノートを今でも大切に持っている。
忘れてはならない原点。
初心。
精進あるのみ。

Vol.1006「パーソナル・サービス」

家族で外食。
人気の回転寿司チェーン店に出向いた。
案内されたテーブルに着席。
向かい側に老夫婦の姿。
対面で座ったお二人は笑顔。
どうやら初めての来店らしい。
店員さんがシステムを説明。
お二人は・タッチパネルでの注文に四苦八苦。
店員さんを呼んで・再び説明を聴いている。
やはり四苦八苦。
ご夫婦の顔から笑顔が消えていく。
一品ずつ注文された後・お二人は席を立たれた。
残念。
店員さんのサポートが欲しかった。
紙媒体のメニューを手渡して・オーダーをお聞きする事も出来たはず。
残念。
便利なようで不便。
本当の便利と笑顔の提供を。
お願いしたい。

Vol.1005「穴」

愛用の靴下。
かかとに違和感。
左足かかとに小さな穴が空いていた。
大丈夫。
このくらい・・。
穴は次第に大きくなった。
右足かかとにも穴発見。
両足とも穴は拡大進行。
長年お世話になっているお気に入りのパンツ。
穴発見。
二つ目発見。
パンツも靴下もお別れの時来たる。
両者に頭を下げる。
お礼を述べる。
お世話になりました。
ありがとう。