今日のよか

<毎週更新>良平院長のコラム

Vol.990「小さなサポーター」

知人が飲食店を営んでいる。
開店前・開店後。
小さなサポーターがお店に現れる。
モップかけ。
テーブル拭き。
食器洗い。
店長のお孫ちゃん。
自らが率先して・お手伝いをしてくれる。
頼もしい。
えらい。
でも・・。
ちょっと・・ばっちりじゃない。
小さなサポーターが店を後にすると・・。
おじいちゃん・おばあちゃんは再び・・。
モップかけ。
テーブル拭き。
食器洗い。
いいじゃない。
完璧じゃなくても。
いつの日か。
看板娘としてデビューする日を夢見て。

Vol.989「まだ見ぬ出逢い」

令和2年に発刊した私のソフロロジー法の著書「ママ、もうすぐあえるね」。
出版社より定期的に読者からの感想文が送られてくる。
妊娠中の方。
娘が妊娠中のお母さま。
奥様が妊娠中のご主人。
様々な年齢・性別・立場からのお便り。
たくさんの見知らぬ場所の見知らぬ方々と私の著書との一期一会。
感慨深い。
お役に立てて嬉しい。
本との出会いも一期一会である。
出逢いに偶然なし・全て必然。
まだ見ぬあなたに。
私は想いを届ける。

Vol.988「one for all」

私は大学生時代ラグビー部に所属していた。
同郷の大学の先輩(ラグビー部)の誘いもあり入部した。
ラグビーは初めての経験であった。
しかし中学高校時代サッカー部員だった私。
少し足が速かった。
それなりにキック力もあった。
大学リーグ戦。
強豪校との試合ではことごとくタックルされ・足もキックも活かせなかった。
負けたら・やはり悔しい。
勝ちたいから・練習も頑張った。
ラグビーは・チームスポーツである。
one for all。
all for one。
楽しかった。
奥深い・魅力的なスポーツである。

Vol.987「今さら」

私たち夫婦は・今年真珠婚式。
互いに人生の半分を共に過ごしてきた。
健やかなる時も病める時も共に歩んできた。
はず・・。
『あなたの○△なところが私・・気になっていたのよねぇ・・』。
えっ?!
はっぁ!?
30年目の告白。
今まで・ずっと黙っていたの・・。
ずっと・・そう感じていたの・・。
返す言葉もなし。
まさか・・他にもあるの・・。
聞けない。
言えない。
これからも。

Vol.986「尊い」

早産。
手のひらに乗るほどの大きさ。
赤ちゃんは・突然やってきてしまった。
小さな小さな命を全力で繋ぐ。
医療者も。
家族も。
幾多の壁を困難を・赤ちゃんは乗り越えてきた。
一番頑張ったのは・小さな赤ちゃん。
彼自身の生命力が・その命を繋いできた。
十五の春。
彼が逢いにきてくれた。
大きくなった。
逞しくなった。
立派になった。
あなたがみんなを一つにしてくれた。
あなたがみんなを繋いでくれた。
ありがとう。
ありがとう。

Vol.985「全体会議」

たなべクリニックでは半期に1度「全体会議」を開催する。
原則全スタッフが一堂に会して「クリニックの向かうべき方向」を確認する。
院長・部長・課長の講話を聴く。
「誰もが愛されて・守られて・想われて・抱きしめられて・育つ」。
院長からの強く・揺るぎないメッセージがスタッフに響いた。
『育児こそ・世界で最も重要な仕事である』を企業理念とする・たなべクリニック。
不易流行。

Vol.984「お帰り」

息子は現在大学病院勤務。
当直明けで久しぶりに我が家に帰ってきた。
私はお産があり・深夜に帰宅。
既に息子はベットの中・夢の中。
息子が幼き頃・私が深夜に帰宅した時同じように彼は夢の中だった。
あの時の幼き日の寝顔。
医師となった今の寝顔。
親にとっては同じ寝顔。
「ただいま」。
はだけた毛布をそっと掛ける。
「おやすみ」。
お帰り。
いつもあなたを見守っているよ。
今までもこれからも。


Vol.983「娘婿」

一人娘が結婚した。
気さくな青年と結婚した。
時々実家に帰って来る。
『お母さん元気!?今日帰ってくるね』。
『泊まるかもしれない・旦那も』と娘から昼過ぎに一報入る。
帰ってくる!
旦那も一緒!!
泊まるかも!!!
急いで夕飯準備。
彼の着替えは?もしかして準備必要??
急いでユ○クロに走る。
下着買う。
勢いでパジャマも買っちゃった。
思わぬ出費。
「いつもこうだと思うなよ・・」と・こころで叫ぶ。
『いただきます!美味しいですお母さん!』。
『着替えから・パジャマまでありがとうございます!』と・義理の息子の弾む声。
引き攣る私の笑顔。
帰っていった。
疲れた。
でも・・。
またおいでよ。

Vol.982「交流」

私は、物とよくお話をする。
「おはよう!歯ブラシさん!今朝も歯磨き宜しくお願いします」。
「髭剃りさん!おはよう!今日もばっちりお願いします」。
出逢いもあれば・別れもある。
「リップクリームさん・今まで何百回とありがとうございました」。
「新しいリップクリームさん!今日から宜しくお願いします」。
ものにも命があると考える。
お世話になったものには・感謝したい。
ありがとうを伝えたい。
物言わぬあなたと共に過ごしているから。

Vol.981「超一流」

あるテレビ番組を観た。
芸能人が高校生の恋愛相談に乗る企画だった。
相談者は男子高校生。
好きな女子に告白して・振られたらしい。
傾聴するのは・20代のアイドルグループのメンバーの一人。
『僕に良いところがないから・振られたんですよね』と高校生。
「そんな事はない!良いところばっかりじゃないか!!」とアイドル。
彼は高校生のチャームポイントを幾つも挙げる。
背も高い。
眉毛も凛々しい。
笑顔が良い。
優しそう。
「君には良いところしかないじゃないか」と褒め称える。
お世辞じゃない・真摯な態度を感じた。
長所のみを見ている印象だった。
二流は短所を見る。
一流は長所を探す。
超一流は長所しか見ない。
アイドルの彼の目線はとても素敵だった。