今日のよか

<毎週更新>良平院長のコラム

Vol.792「個性豊かな人々」

生まれつき脚が不自由な人がいる。

耳が聴こえない人がいる。

目が見えない人もいる。

計算が苦手な人がいる。

コミュニケーションが苦手な人もいる。

けれど彼らは・感受性に溢れ個性豊かな人が多い。

世間では悲しい事件事故が絶えない。

過ちを犯す多くの人は・眼も見えて会話出来て耳も聴こえて自分の脚で歩く。

健康とは。

健全とは。

五体満足とはなんだろう。

個性豊かな人々との一期一会。

大切なものを私に届けてくれる。

Vol.791「キッザニア」

キッザニア。

昨年開院100周年を迎えた・たなべクリニックは100周年を機に

「ちびっこ職場体験」を開催している。

地域貢献・たなべクリニックの企業理念のために毎年開催する事を決めた。

今年もたくさんの子供たちの応募があった。

白衣に身を包んだ子供たちが・色々な産婦人科のお仕事を体験する。

子供たちは・ドキドキにこにこ。

お母さん・お父さんたちもニコニコ。

子供たちの素直な笑顔は・とても眩しい。

梅雨明けの青空に負けない・爽やかさがクリニックを満たしている。

来てくれてありがとう。

私たちたなべクリニックは・この貴重な体験を通して子供たちの未来を応援する。

Vol.790「想い」

かけっこ・そんなに速くなくていい。

勉強一番じゃなくていい。

めちゃくちゃ美人じゃなくていい。

エガオがすてきな女の子ならいい。

健康ならいい。

五体満足ならいい。

そんなに多くは望まない。

ただ・あなたが幸せならよい。

あなたの寝顔を見て・ただただ私はそう願う。

Vol.789「私はわたし」

元気に逢いにきてくれた赤ちゃん。

お兄ちゃん似?!

お姉ちゃん似?!

お父さん?!

お母さん?!

もしかして・おじいちゃん似?!

誰かにちょっとだけ似てます。

でも・・。

私はわたし。

私は誰かに似てて・誰かが私に似るんでしょ。

Vol.788「見解」

メガネを新調した。

見立ては家内。

私が選ばないタイプのフレーム。

家内が私に掛けて欲しいデザインらしい。

なかなか良い。

メガネひとつで雰囲気変わる。

満足。

気に入った。

早速息子に披露。

反応今一。

むしろダメ出し。

折角ママがチョイスしてくれたのに。

似合わないかなぁ。

昭和と平成のセンスの相違。

令和は・このメガネで勝負。

Vol.787「決断」

ある市の市長が任期を待たずに辞職する事を発表した。

理由は奥様の介護だった。

市政のトップとして責務を全うする事なく職務を退く決断に賛否が別れた。

会見で市長は自己都合による辞職説明に際し・深々と頭を下げ謝罪した。

「家内には私しかいない」。

「私の残りの人生を妻に捧げ・彼女と共に生きたい」。

会見の最後に市長はそう発言して会見を閉めた。

会見を終え退室する市長は・どこか晴れやかだった。

後日奥様の車椅子を押す元市長の写真が新聞に掲載されていた。

彼に一票を投じた市民の中には納得出来ない有権者もいるかも知れない。

重責を中途で辞する決断は想像以上に苦難であったと察する。

その中での決意。

私は頷きながら会見を聴いた。

そっと静かに拍手を送った。 

Vol.786「考動」

波打ち際で戯れる二人の子ども。

日本の子と海外の子。

二人とも波打ち際で砂のお城を楽しげに作っている。

「ダメよ!そんな波打ち際で作ったら」。

「もっとこっちで作らないとすぐに波にさらわれちゃうじゃない」。

「土台はもっとしっかり」。

あれこれ指図する日本のお母さん。

一方でただニコニコ何も言わず見守る外国のお母さん。

『日本のお母さんってどうしてあれこれ言うの?』。

『お城壊れたっていいじゃない』。

『泣いてまた作ればいいの』。

『そうやって子どもは考えて行動するようになるのよ』。

『そのチャンスを日本のお母さんはどうして奪うの?』。

海の向こうのお母さんに一票。

考動。

大事だよねぇ~。

奪っちゃだめ。

お城壊れていいじゃない。

Vol.785「見守る」

小学生のサッカー試合。

我が子がスタメン出場。

応援に熱が入るスタンド席のお母さん。

息子のプレーに監督以上の大きな声でアドバイス。

ヒートアップするお母さんに周りからイエローカード。

途中から観戦のお父さん。

倅の試合よりスマホに夢中。

少し離れた席におばあちゃん。

ニコニコおばあちゃん。

正直ルールもよく分からない。

でも応援。

ひたすら応援。

孫がミスしても声援。

見守る。

おばあちゃんが一番ステキ。

おばあちゃんこそが真心サポーター。

Vol.784「ここから」

夜遅くに帰宅。

薄着で震える息子が目に飛び込む。

びっくり。

愕然。

「どうしたの!」。

「何してるの?」。

「寒いなら着なさい!」。

『だって・・』。

『ママいなかったから』。

『ママ何も言わないで出て行ったから・・』。

いつも先取り。

ああしなさい・こうしなさい。

息子に考える余地を与えない。

母親がいつも我が子が行動する前に指示・対応。

彼の考動する隙を与えない。

彼の自主性を妨げてきた。

結果・震える我が子が目の前にいる。

「ごめんね・ごめんね」。

頬伝う涙も拭わず息子を抱きしめる。

ここから。

あなたの愛はここから伝わる。

きっと伝わる。

ぎゅっと抱きしめて・共に育とう。

今から。

ここから。

Vol.783「率先垂範」

私がドアを閉めれば・次来る人もドアを閉める。

私が靴を揃えれば・訪れる次の人も靴を揃える。

私がトイレの蓋を閉めて出れば・次使う人も蓋を閉じる。

私が廊下のごみを拾えば・後続の人もそれに続く。

訪れる誰かのために。

知らない誰かのために。

気持ちを乗せて・ここち良さ繋ぐ。